「矢筈」の看板
「酒屋の看板に矢筈(やはず)を出すのはどうしたわけだ」「あれは人のゐる(矢を射る→人が入る)やう(よう)にとのことさ」、「そんなら、すや(酢屋)のかんばんに水嚢(すいのう)の底のなひ(無い)ものをするはどうじゃ」「あれはなんぼゐて(射て)も、すや」云々。素矢・酢屋、和訓通ず故なり。 これは、「守貞謾稿」(岩波文庫)の酢のところにあるものです。これによると、酒屋は「矢筈(矢のやじりの逆の方にある、弓のつるにひっかける部分)」を看板として掲げていたことが分かります。果たして「射る=入る」のしゃれからきたものなのでしょうか。それなら矢そのものを飾ってもよいのではなどとも思うのですが。酢屋は、底抜けの柄杓のようなものを飾っていたようです。
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